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高齢期に向けた住み替え(2)

前回は、北海道こそ高齢期に向けた住み替えの発想を!
というご提案をさせて頂きました。>>>高齢期に向けた住み替え(1)
では、どのような物件を探せばよいのか?が今回です。

住み替えといっても、50・60代で新築のマンションを購入となると、予算的にも中々難しいところではないでしょうか?中古のマンションであれば、自宅を売却した資金でなんとかなるかな?と現実的な試算が出来るかと思います。

中古のマンションを購入される際、一番に気をつけて頂きたいのが「段差」
当たり前のようですが、意外に見逃されがちです。
新築のマンションはほとんどがバリアフリーになっていますが、築年数が古い中古のマンションなどでは、共用部分・各戸内とも段差だらけです。トイレやUT・浴室が周囲より15〜20cm程高くなっていることが多く、共用部分も、エレベーターは付いているものの、玄関からエレベーターまでの間に5・6段の階段を上らなければならないという構造がよく見られます。
マンションは、段差を撤去するということが構造的に難しい場合が多いため、身体に支障をきたした際に、根本的な解決はできず、手摺やスロープ・段差解消の踏み台を設置するという形が限界です。
まだ元気だから…という感覚では「何か起きた時」には遅いのです。
どんなに周囲の環境が良くっても、住めなくなっては元も子もありません。
ここは妥協しないで頂ければと思います。

私がよく遭遇した事例は
転倒し、大腿骨骨折…。

病院でリハビリをして帰宅。(歩行器や松葉杖、杖などを利用)

家の中が段差だらけで生活ができない…。

手摺を設置

というもの。手摺はとても役に立ちます。でも!手摺を頼りに腕力だけで段差を乗り越えるのも大変なのです。ないにこした事はありません。

ただ、中古の物件だと現在住んでいらっしゃる方が既に高齢で、すでに共用部分にスロープや階段昇降機が設置されていたりします。バリアフリーの改修に管理組合が積極的であるかのひとつの目安になります。共用部分は、管理組合の承認がなければできません。理解が得られないと手摺1本付けるのにも苦労する…ということにもなりかねません。
どのような年代層が多いマンションであるかによっても、積極性に差が出るかと思います。

「段差がないこと」→「あっても協力体制がある」ことがポイントのように思います。少しでも長い間、自宅に住まい続けるために…参考になれば幸いです。
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